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arduino nanoとarduino nano everyの違い徹底解説

arduino-nano-every-diff-eyecatch

名前は似ていますが、中身は結構な別物。

実は基板上に載っているマイコン自体が違うんです。

これって結構違いますよ…

このあと説明しますが、nanoはarduino UNOと同じ系統のATmega 328

arduino nano every はATmega 4809を搭載しています。

そんなarduino nano とarduino nano everyの違いについて

解説していきます。わたしの手元にあるのは、

arduino nanoの互換機と、arduino nano every純正です。

arduino nano everyは記事執筆時点で完全な互換機は無いので、

arduino nano every気になるな…という場合には、

純正のものを購入しましょう。

この記事を読むことでわかること

自己紹介

サラリーマンしてます。

主に工場(生産現場)で使用する検査装置のアプリケーション開発してます。

ヒトの作業を自動化して簡略化するアプリケーションを日々開発中。

2022年5月に転職。現役バリバリの技術者です。
現在は超大手企業の新規事業分野で装置の研究・開発をしています。

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Arduino nano every とArduino nanoの発売日の違い

まずはArduino nano every とArduino nanoの発売日に注目してみましょう。

使用しているマイコンチップから考えてもらえればかんたんですが、

Arduino nano のほうが先にリリースされています。

日本での取り扱いが開始された日ということで、

秋月電子の取り扱い開始日を参考にしてみましょう。

Arduino nano とArduino nano every取り扱い開始日は次のようになっています。

種類発売日
Arduino Nano2015/2/20
Arduino Nano Every2020/1/6
秋月電子で取り扱いが始まった日

おおよそArduino Nano が発売されてから5年後に、

Arduino Nano Everyが発売されていることがわかりますね。

外観と重さの違いを比較する。

まずは見た目(外観)に差があるのかについて解説していきましょう。

見た目が異なればパッと見て違いが判りますからね。

Arduino Nanoのほうは互換機ですが、サイズ感は似たようなものなので

いったんご覧いただきましょう。

こちらです↓↓

Arduino_NanoAndEvery
ArduinoNano互換機とArduinoNanoEvery

さて、どちらがどちらでしょうか??

正解は、

左:Arduino Nano Every

右:Arduino Nano 互換機

でした。ほとんど知らない人から見たら同じですよね…

Arduino Nanoの外形寸法

それではArduinoの公式HPより外形図の図面を貼ります。

Arduino Nanoの寸法(Arduinoデータシートより)

Arduino Nanoでは幅18mmx長さ43.2mmx厚さ1.6mmの基板が使われていることがわかりますね。

Arduino Nano Everyの外形寸法

続きまして、Arduino Nano Everyの寸法はこちらです。

Arduino Nano Everyの寸法(Arduinoデータシートより)

Arduino Nano Everyは幅17.78mmx長さ43.18mmです。

厚さの記載はありませんが、実測で大体同じくらいです。

ピンとピンの間隔、いわゆるピンのピッチと呼ばれる長さは2.54mmです。

Arduinoもブレッドボードも基本は2.54mmピッチで統一されていますので、

Arduinoはたいていブレッドボードに挿さるようにできていますから安心してください。

わたしが今まで触ってきたマイコンボード関係で2.54mmピッチでないものはありませんでした。

マイコンとは関係ない表面実装用のIC関係だとまた異なるピッチだったりするのですが、

ちょっと電子工作をする程度であれば大体2.54mmピッチで大丈夫です。

なので、ピンヘッダを購入するときも、2.54mmのピッチを少し多めに持っておけば

いざというときにすぐに使えます。

余談にはなりますが、Arduinoによく似たraspberryPiPicoも実は2.54mmピッチです。

他にもESP32を搭載したRorinD32なんかも2.54mmピッチです。

実際に2.54mmピッチのピンヘッダをはんだ付けしている動画を上げていますので

ご覧ください。

RaspberryPiPicoにピンヘッダをはんだづけ
RaspberryPiPicoのピンヘッダにはんだ付けした動画。これも2.54mmピッチのピンヘッダです。

Arduino NanoとArduino Nano Everyの重量で比較してみる。

はじめに断っておきますが、

今回比較しているArduino Nanoは互換品となりますので、

若干純正のArduino Nanoとは異なる可能性があります。

もちろん、ほぼほぼ同じ部品を使用して、サイズもほとんど同じことから、

差はほとんどないかと思いますがあらかじめご了承ください。

Arduino Nanoの重量

まずはArduino Nano互換機の重量を測定してみました。

ArduinoNanoWeight
Arduino Nano互換機の重量

ピンヘッダ込みで5.8gという結果になりました。

サイズ的にもこれくらい軽いのは予想通りですね。

Arduino Nano Everyの重量

次にArduino Nano Everyの重量を測定しました。

ArduinoNanoEveryWeight
Arduino Nano Everyの重量

Arduino Nano互換機に比べて0.3g軽い結果となりました。

まあただ0.3gの差ですから、ピンヘッダをはんだ付けするときのはんだの載せ方

くらいで逆転するくらいの差ですよね。

ここまでの数値を並べてみる。

さてここで今まで示してきた数値を表にして見てみましょう。

種類横幅長さ重量
Arduino Nano18mm43.2mm5.8g
Arduino Nano Every17.78mm43.18mm5.5g
Arduino NanoとArduino Nano Everyを数値で比較

外形の寸法がほんのちょっとだけArduino Nano Everyのほうが小さいので、

その分重量にも効いているのかもしれません。

ただ先ほども書きましたが、はんだのつけ方によって逆転しそうなので、

重量も含めてほぼ差はないと考えたほうがよさそうです。

ピン配置で比較する

さて外形寸法や重量がさほど差が無いということがわかっていただけたと思います。

次に、重要なパラメータであるピン配置について比較していきましょう。

このピン配置に大きな差があるとArduino Nanoを使っていた人が、

Arduino Nano Everyに移行しようとしたときに混乱してしまいますよね。

ピン配置とは?

ピン配置とは、Arduino本体から出ている制御可能な端子のことです。

ピン配置は、pinoutとも言います。ピンから出る出力ということですね。

ArduinoUNOを例にして説明してみましょう。

ArduinoUNO pinouts

Arduino.orgからデータシートを確認するとこのように表示されます。

いろいろ書いてありますが、

大事なのは、配置です。

例えば、右の列の一番上には、D19/SCLとPC5とSCLと記載がありますね?

これは、このピンで制御するときは、D19とプログラム上で書いてね。

ということと、オレンジのPC5はマイコン純正のピン番号のPC5とつながっている。

ということがわかります。

ArduinoIDEなんかで普通に使用する場合は、このPC5や、

オレンジの列のパラメータですね、これは知らなくても大丈夫なパラメータになります。

それから、黄色の記載ですが、これはSCLですからI2C通信のSCLとして使えますよ。

という意味になります。I2C通信とは別の記事で使用していますが、

どこのピンからでも制御できるわけではないという認識で大丈夫です。

SCLという記載があるところに、I2Cの通信機器のSCLをつなぎましょう。

ここまでわかったら、Arduino NanoとArduino Nano Everyのピン配置の

違いについて見ていくことにしましょう。

Arduino NanoとArduino Nano Everyのピン配置の差

先にArduino Nanoのピン配置図をデータシートから抜き出したものをご覧いただきます。

Arduino Nanoのピン配置図

先ほどArduinoUnoで説明したのと似たような書き方ですね。

次にArduino Nano Everyのピン配置図をご覧いただきましょう。

Arduino Nano Everyのピン配置図

画像2枚を見比べながらにらめっこしてもらっても構わないのですが、

ちょっと面倒ですよね。というわけでこの図の内容が表になっているものも

データシートに記載があるのでそちらで確認しましょう。

まずはArduino Nanoの表です。

Arduino Nanoのピン配置の表

次にArduino Nano Everyのピン配置の表はこちらです。

Arduino Nano Everyのピン配置の表

どうでしょう。まだ比較しらいですね…

ただ一つ発見があったのはArduino NanoがDigitalピンとAnalogピンに分けて

記載しているところを、Arduino Nano Everyは1つの表で記載していますね。

個人的には1つの表で記載してあったほうが見やすいので、

Arduino Nano Everyの書き方のほうが好みですね。個人差あると思いますが…

それぞれのピン配置を1つの表にまとめた結果

比較しづらいのでいっそのこと1つの表にしてみようということで、

このように1つの表にしてみました。

注意:USB接続端子を上として、左上から左下、右下から右上の順でpin番号を振っています。
これはArduinoのデータシートに倣っています。

それぞれの出力ピンを比較してみた結果

違うのはD20とD21のところですね。

Arduino Nano EveryではA6とA7をそれぞれD20とD21として使用できますが、

Arduino Nanoでは使用できません。

ちょうど5Vが出ているピンの上の2つですね。

Arduino Nanoに比べてArduino Nano Everyのほうが選択肢が広くなっていると

考えることができますね。

arduinoのコアとなるマイコンチップの違い

Arduinoは一部を除いてAtmel社のマイコンチップがメインのチップとして、

搭載されています。

Arduino NanoとArduino Nano Everyのチップは実は異なります。

基板の大きさはほぼ同じなのに対して、チップもこれまた印字が細かいので、

同じものなのか異なるものなのかぱっと見では判断できませんよね…

Arduino Nanoに載っているマイコンチップ

Arduino Nanoに載っているマイコンチップは、ATMEGA328という型式のマイコンチップです。

このATMEGA328シリーズは、Arduino UNOにも搭載されている、

Arduinoシリーズでは比較的多くの機種に載っているマイコンチップです。

もともとはAtmel社製でしたが、Atmel社がマイクロチップ・テクノロジー社に

買収された関係で現在は大きな視点で見るとマイクロチップ・テクノロジー社製となっています。

[参考]Microchip、Atmel買収後の製品戦略を公表

Arduino Nano Every に載っているマイコンチップ

次にArduino Nano Everyに搭載されているマイコンチップですが、

Arduino Nanoとは異なることは冒頭で触れたかと思います。

では何が載っているかというと、

ATmega4809という型式になります。

このマイコンチップですが、

ATMEGA328とは異なり、データシートにもMICROCHIPと大きく記載されている通り、

Atmel社が買収されてからリリースされた比較的新しいマイコンチップです。

特徴としては、マイクロチップ社の最新技術が使われているという説明が記載されています。

Atmel社がマイクロチップ社に買収されたことにより、マイクロチップ社の技術が反映された

マイコンチップと考えることができそうですね。

両者の違い

簡単に言うと、かなり違います。

データシートから読み取れる分だけでも、

ATmega328/ATmega238PATmega4809
Flash32KB48KB
RAM2KB6KB
EEPROM1KB256B
ClockSpeed16MHz20MHz
Arduino NanoとArduino Nano Everyに搭載されているマイコンチップの差

こんな感じで異なることがわかります。

クロックスピードが4MHz違うのは結構違うと思いますね。

ちょっとした電子工作でここが気になる場面はありませんが、

本格的な業務で実験用にArduinoで組む場合は気にしたほうが良いところかもしれません。

ClockSpeedは遅くすることはできても早くすることはできませんから、

ATmega4809を積んだArduino Nano Everyのほうが大は小を兼ねるてきな

使い方にもなりますよね。

地味に異なる接続端子(USB)

さて次にPCとつなぐインターフェースのところですが、

Arduino NanoはUSB Mini-Bというちょっと最近見かけない端子です。

↑こんな端子です。

それに対してArduino Nano EverymicroB端子です。

最近はスマホもTypeCに移行していますから、

ちょっと昔のAndroidスマホの充電端子と言えばしっくりきますかね??

↑こんな端子。TypeCが普及するまでは結構主流でしたよね。

PCと接続してプログラムを書き込む関係上、

ケーブルが汎用的なほうが良いですよね。

となるとやはりArduino Nano Everyのほうが汎用性が高いのでオススメということになります。

Arduino NanoとArduino Nano Everyで実用上感じる違いについて

さてここからは、いざ使ってみよう。

回路を作って動かしてみよう!というときに気になる違いについてです。

割り込み端子について

Arduinoを使っていて使う機能の一つとして、割り込み機能があります。

具体的にはInterruptsコマンドで、今やっている処理を無理やり止めて

指定の処理を優先的に行う機能ですね。

Arduino Nano EveryではすべてのdigitalPinで動作可能となっていますが、

Arduino Nanoでは、digital2と3ピンのみが対応しています。

「あ、割り込み機能入れなきゃ」となったときにすでにdigital2と3を配線した後だと

何かと不便ですよね…その点Arduino Nano Everyは優秀ということになります。

アナログ出力(PWN)について

Arduinoは、出力をPWM出力することによって、

電圧を段階的に制御してアナログ値っぽく出力することができます。

PWM制御の中身については、以前ここの記事で書いていますので

ご覧ください。

PWMに関係する記事

さて、このPWM制御ですが、

Arduino Nano Everyは5ピンで可能。

Arduino Nanoは6ピンで可能です。

つまりArduino Nanoのほうが1ピンPWM制御できるピンが大きいということです。

今回のまとめ

今回はArduino NanoとArduino Nano Everyの違いについてまとめました。

姿形はだいぶ似ていますが、載っているマイコンチップが全く別のものだったり、

クロック周波数が4MHz異なったりとちょこちょこ違うところがありましたね。

割り込み機能をそこまで使わなくて、

クロック周波数も16MHzもあれば十分という場合には、ArduinoNanoでもいいかもしれないですが、

入手性まで含めると新しい方のArduino Nano Everyのほうがオススメです。

値段差としては、記事執筆時点(2022/10/29現在)で

Arduino Nano 4,247円(税込み)

Arduino Nano Every 2,980円(税込み)※どちらもAmazon価格。

ですから、値段的にもArduino Nano Everyを選んでおけば間違いないですよね。

ただし、Arduino Nanoには実は互換機が豊富にあるんですね。

例えばこんなのです。

3個入って4,289円(税込み)です。※記事執筆時点のAmazon価格

1個当たり1,500円を切ります。

そう考えると、Arduino Nano互換機2つと、

Arduino Nano Every1個が大体同じ値段ということになります。

なかなか悩ましいですね…

実はArduino Nano Everyの互換機も一応あることにはあるのですが、

ATmega4809ではなく、ATmega4808という下位互換のマイコンチップを使用していて、

完全に互換かというとそうでもないという…一応リンクは貼っておきますね。

値段としてはArduino Nanoの互換機と似たようなものですね。

ここまで来たらご自身の好みもあるかと思いますので、

好きなものを選んでいただくのがよろしいかと思います。

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