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工場を自動化する場合の弊害(デメリット)生産技術者が解説

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この記事は約7分で読めます。

工場の自動化はメリットが絶大です。

人が減ればミスも減りますし、何より人件費がかかりません。

そんな工場の自動化ですが、実はメリットだけではなく

デメリットも当然存在します。

そんなデメリットを生産現場に一番近い生産技術職の

わたくしホッピーがご紹介します。

自己紹介

東証一部上場企業でサラリーマンしてます。

主に工場(生産現場)で使用する検査装置のアプリケーション開発してます。

ヒトの作業を自動化して簡略化するアプリケーションを日々開発中。

まずは工場の自動化によるメリット

「言われなくてもわかってるよ。」

というあなたは飛ばしていただいても大丈夫です。

ただ、生産現場に一番近い人の意見なので意外なものもあるかも…

人為的なミスが減る

人は必ずミスをします。

これは現場での大前提。

作業者がミスをしても大丈夫なように2重3重の仕組みを取り入れるのが普通です。

例えば、

部品と部品を組む作業を、人がやる場合

どの部品でも自由に組付けられたらミスの元です。

ですから、そもそも部品の形状的に組付けられないように設計したり

似たような部品は近くの作業工程には入れない。

など対策はします。もちろんこのような仕組みを作れば、人為的なミスは起こりづらいですが、

完璧にミスを0にするのは難しいです。

ただ、自動化して人間がやる作業をロボットに置き換えるとミスを0にすることが可能に。

ミスによる影響は作業内容にもよりますが、ミス0に越したことはないですよね。

生産台数が読める

自動化による効率化のメリットです。

人が作業を行うと、どうしても日々の目標に対してバラつきが出てきます。

今日は100台作ろう。

という日でも、熟練の作業者がお休みで80台しか作れませんでした…

なんて感じで、わりとよくある話。

ロボットによる自動化ができれば、作業者の質などに左右されにくいため

安定した生産台数が見込めます。

人件費や人のリソースの融通が利く

人件費はどうしても避けては通れないコストです。

人の働いた時間を表す単位として「工数」がありますが、

まさにこれはそのままコストに加算されます。

作業する作業者が減れば減るほどコストは下がっていきます。

ここまでは何となく理解していると思いますが、

他にも人のリソースの融通が利くというメリットも見逃せません。

具体的にどういうこと?というと、

ある期間は仕事が大忙しで、作業者を100人あらたに雇ったとして、

忙しいピークを過ぎたら、50人いれば大丈夫。

となった場合、そんなにすぐ作業者を減らすことはできません。

「あしたから来なくていいですよ。」

なんてことしたら新聞に載ってしまいますから。

ただ、ロボットで自動化している場合は

ロボットの保守・点検をする人だけで

忙しいときはロボットの稼働数を増やせばいいだけです。

逆に暇になったら稼働数を減らすだけ。

人件費は一定になります。

必要最低限の人数で作業できる

人件費のところでも触れましたが、

自動化すると、人の作業がロボットになるので

人が少なくても製品ができます。

つまり人が少なくても回せるんですね。

最近では工場の人手不足が問題になっているようですが、

そもそも自動化して必要な作業者を減らせば自動的に人手不足も解消されるって寸法。

これも立派なメリット。

工場を自動化するために必要なもの

自動化するターゲット

なんでもかんでも自動化したい気持ちはわかりますが、

製品の種類によっては自動化しにくいものがあります。

例えば、製品の外観チェックはなかなか難しい分野です。

もちろんちょっとした線傷くらいなら許容できる製品なら別。

一つ一つの単価がものすごく高い、趣味性の高いものだと

外観チェックは人の目でやっと見えるか見えないかを判断しています。

ほかにも、少品種・多ロットならメリットですが、

多品種・小ロットの受注生産のような製品だと

自動化用のロボットをそれに合わせてカスタマイズしないといけないので

あまりメリットにならないことがあります。

初期投資

初期投資は必要になります。

従来ひとがやっていた作業をロボットに置き換えるので、

ロボットを購入するお金はどうしてもかかります。

そのほか、ロボットだけではなく、

ロボットを使うために環境の整備も必要になるはずですから、

そこにもお金が必要です。

自動化するための人材

自動化は主にロボットなどを使いますが、

ロボットを導入して終わりではありません。

そもそも導入するのには人のリソースが必要です。

具体的には、ロボットを制御できる人材。

アプリケーションをつくるのか、

電気的な自動化だけを目的としたPLCの制御なのか

などやりたいことによって必要な人材の種類は異なりますが、

どちらにしても知識のある人材が必要になるのは避けては通れない課題。

最近では情報があふれているので、

その情報を使って一から始めるのもできますが…

導入するまでの時間的余裕

ロボットを入れたらそれだけで終わりではない。

と先ほど言いましたが、

ロボットの制御には調整や改良など時間がかかります。

当然、人がやったほうが早いじゃん。という期間も生じます。

ですが、この期間で自動化をあきらめてしまうのは非常にもったいない。

ある程度できるようになると、人よりも正確でさらにスピードもあげられることが

ほとんどです。ロボットには休憩もいらないので、一日中作業させることだって可能なので。

工場の自動化によるデメリット

それではようやく本題の工場を自動化するときのデメリットについて

お話していきましょう。

初期投資がかかる

自動化に必要なもののところで触れましたが、

お金がかかるのは覚悟してください。

ロボットも国内メーカーだと○○万円くらいはざらで、

ステージを組み合わせて装置を作るとなると、

3桁万円はふつうです。

保守・管理する人が必要

ロボットも機械ですから、保守・管理する人は必要です。

例えばどこかの部品が摩耗してきて導入当時よりも調子が悪いな。

なんてことはいつか起こります。

そんな時保守・管理する人がいないと

最悪工場全体が止まることになります。

急に工場が止まってしまうなんて

考えるだけでぞっとしますよね。

もし外部リソースで自動化すると…

保守・管理する人なんて雇う余裕がない。

と、外部の装置メーカーに完全に丸投げするパターンもあるでしょう。

その場合気を付けないと大変なことになります。

実際に私も経験したことですが、

装置を購入するまでは手厚い説明などありますが、

購入したとたんに態度が一変。

連絡もそれまでよりも極端に遅くなり、

最終的には、「その機能を追加したいなら有料です。」

なんて感じになります。

私自身、装置用のプログラムを作成する立場なので、

そんなもん5分でできるだろ。とわかるものさえ

お金を要求してきます。

もちろんその装置メーカーも商売ですから金銭を要求するのはわかりますが、

びっくりするほど対応が悪かったです。

ですから、外部の装置メーカーに丸投げするなら

しっかりと選んでからにしたほうがいいです…

なんでもかんでも自動化したくなる

よくある話ですが、

新しく、こんなことが自動化できた。

となると、エスカレートしてほんとにそれ自動化必要?

みたいな案件も降ってきます。

費用対効果が見込める案件ならまだしも、

やけに複雑な仕組みが必要な割に

あまり作業時間の短縮や、ミスの防止につながらないような場合

でもやってほしいとお願いされることがあります。

やってできないことはないです。

でもそれ、優先順位的にいまですか?

なんてのもあるので難しいところですね…

自動化したい気持ちはわかるんですが。

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