現役生産技術者が考える【生産技術という仕事】

自己紹介

皆さん生産技術と聞いてどんな仕事かイメージできますか?

私が配属されているのもこの生産技術部です。

簡単に説明すると、モノづくりの最前線で生産現場と設計現場の間を取り持つ仕事です。

この説明でもよくわからないという方のほうが多いと思うので詳しく解説していきます。

本社側と工場側とでは一般的に工場側に設置されていることが多いです。

それでは詳しく解説していきます。

設計部で設計した部品を実際に組んでみる

図面上で完璧な部品であっても、もちろんモノですので公差と呼ばれる寸法の誤差、歪みや傷などが発生します。

製品が部品1個で完成するのであれば話は簡単なのですが、一般的に部品を組み合わせて一つの製品が完成します。

その部品たちを実際に組み上げて不具合や、組みにくさを発見するのがこの仕事内容です。

部品同士の組み合わせにも、接着をするのか、ねじ止めをするのかによっても量産現場での難易度は変化しますし、そもそも力がかかる部分には接着は向かない。などいろいろな制約が出てきます。

設計の部隊がこうしたい、ああしたいと言っても実際に作るのは現場ですので作りにくいものに関してはしっかり指摘してあげないといけません。

実際に量産する場合にどんな問題が発生しそうか予想する

組みやすさはクリアできても、組み付けるときの方向(裏・表)やねじ締する際のトルク管理などはしっかりと指示してあげないと製品の完成度にばらつきが出ます。

また、あいまいな指示では性能が出荷できるレベルに到達しない、などの問題が発生します。

このような場合は比較的レベルの低い問題ですが、実際によく起こる問題はもう少し高度です。

例えば、組み付ける指示や、トルクの管理など厳密にしても部品の寸法のほんの少しのばらつきによって性能が出ない。などです。

これはあらかじめ工場での量産前に、実際にある程度の数を流して確認します。

問題が起きる前に対策する

量産前に問題を整理して対策してはいるものの、それが十分なのかはやってみないとわからないことが多いです。

そのため、新たな問題が発生しそうなところ(怪しいところ)にはあらかじめ対策をしておきます。

例えば量産前の試作段階では発生しなかったが、工場の現場の人にやってもらったらミスしやすいかも。

工程ごとで見わけの付きづらい部品を使用してら、部品の取り違えが発生する可能性があるかもしれない。

などです。

工場も自動化は進んでいるものの、少なくても私の勤めている会社の工場には作業員が生産ラインにいます。

工場で量産するにあたり、必要な装置を設計・開発する

生産技術部門のメインの仕事といえばこの仕事内容といっても過言ではありません。

いままで解説してきた仕事内容はどちらかというと生産現場により近いものでしたが、この仕事内容は設計寄りの仕事です。

具体的には、性能を評価するための装置の開発や、より作業者に楽をさせられるような装置の開発です。

性能を評価するための装置の開発

例えば性能評価に欠かせない定量的な判定装置は、各業界によって異なりますが、私の勤めている会社では内製で作成し、大元の基準機と相関を取り工場で使用しています。

内製の装置ですので、買い物ではありません。(さすがに部品は買い物ですが)

そのため、装置のガワを作る人と、ソフトを作る人で分かれて一つの装置を作ります。

この装置に入れるソフトを作るのが私の主な業務です。

もちろん技術的に社内で作成が困難な場合もあります。

その場合は装置を購入して工場に入れる場合のメリットは購入時に仕様を伝えて納入してもらうだけになりますので、技術力が無くても性能の評価が可能になります。

デメリットとしては、内製で作るよりも高価で、さらにソフト側のカスタマイズは追加料金が発生&納期がかかることでしょうか。

内製で装置を作成する場合には、メリット・デメリットが入れ替わります。

ただし、内製するにはある程度の技術力、一貫して作成可能なリソースなどが必要となり、小さい会社ではあまり現実的ではないかもしれません…

より作業者に楽をさせられるような装置の開発

こちらは人の作業をアシストしたり、手作業では簡単に精度が出せないような工程の装置の開発です。

例えば締結したい部品同士を所定の位置に置くだけで自動でねじ締を行ってくれる装置や、製品に乗せるセンサーをμm単位で位置調整して接着する装置などです。

これらの装置にももちろんガワとソフトが必要になりますので、私はこのソフトも作っています。

昨今のトレーサビリティ強化によりデータ収集を伴うこともありますが、基本的には人の作業を機械で行う装置ですので、駆動系の制御がメインとなります。どちらかというと私はこちらのほうが好きです。

量産現場で得られるデータを使用して次の製品作りに生かす

製品の量産を開始すると、日々大量の製品が休むことなく作り続けられます。

その際出てくる性能評価のデータ、部品の実測寸法データや、日々の調整データなどがたまっていきます。

このデータを生かして、この製品ではこんなことが発生する。対策としてはこんなことをして、結果としてどうなったのか。などデータとして収集できます。

このデータ自体、たまっているだけでは活躍しませんので、生産技術部門の人間が解析をして次に生かしています。

量産中の不具合の対応

製品の量産が開始されてはじめのころは問題は発生しやすいです。

作業者が作業に慣れておらずミスをしてしまったり、試作段階で見逃されてしまった小さな問題などが出てくることがあります。

そんなとき始めに解析を行うのが生産技術部門です。

問題が起きた製品を実際に見て、どこが悪いのかを解析します。

どんな不良なのかまずは切り分けが必要になるので分野に縛られずに客観的に解析できるのが強みです。なにより製品をずっと触っているので問題解決に至りやすいのもあります。

設計部隊がはじめに解析し始めると、組み立てかたに問題がある。といいますし、

現場サイドが解析し始めると、設計がおかしい。と言い合いになります。大体そうです。

組み立ても設計もある程度わかる生産技術だから立場的に中立で解析可能になります。

まとめ

いかがだったでしょうか?生産技術といわれてピンとこなかった方も少しは理解していただけましたか?私自身、就職活動中よくわからずに製品現場に近い職種ということで入社しましたが、概ね自分に合っているような気がします。

生産技術はいわゆるオールマイティーですから、いろんな技術が必要になりますし、いろんな技術を採用することができます。

守備範囲が広いため、毎日新しい問題や課題に直面してそれを解決していくので飽き性の方にはもってこいな職種だとおもいます。

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