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なぜLチカはLEDでやるのか?【電子工作】

Why-does-L-Chica-use-LEDs-eyecatch

 LEDをチカチカさせる通称「Lチカ」は、
Arduinoを含めたマイコンボードで最初に実行するプログラムですよね。
マイコンボード版の”Hello,World.”のような立ち位置です。

 具体的には、マイコンボードの制御できるピンから、
抵抗を1つかませてLEDを接続します。

 配線が終わったら、
マイコンボードのピンを制御してON/OFFする。
これがいわゆる「Lチカ」というものです。

 ただ光らせるだけであれば、LEDではなく、
豆電球でもいいような気がしませんか?
おなじく光るものですから。

 ただ実は、「Lチカ」がLEDで行われるのは
合理的な理由があるんです。

 今回は「Lチカ」を豆電球ではなくLEDで行う理由について
ご紹介します。

この記事を読むことでわかること

Lチカを豆電球ではなくLEDで行う理由
について理解できる。

自己紹介

サラリーマンしてます。

主に工場(生産現場)で使用する検査装置のアプリケーション開発してます。

ヒトの作業を自動化して簡略化するアプリケーションを日々開発中。

2022年5月に転職。現在は超大手企業の新規事業分野で装置の研究・開発をしています。

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実際のLチカを動画でご覧ください

 まずはLEDをチカチカさせているショート動画です。
基板上の赤いLEDがチカチカしているのがわかると思います。

STM32の動作確認【Lチカ出来ればあとは何とかなる】

 次に豆電球をチカチカさせているショート動画です。

Arduino UNO R4とMOSFETを使って豆電球をLチカしてみた

 どちらも光っていますが、
光らせるということ自体は一緒なので、
そこまで大きな差は感じないですよね???

LEDが「Lチカ」に向いている理由について

 さて、まずはLEDが「Lチカ」に向いている理由について解説します。
LEDと豆電球。どちらも光る部品ですよね。

 ただ、大きく違うところが2つあります。
それが、「光の指向性」「消費電力」です。

LEDと豆電球の光の指向性

 「光の指向性」は、LEDが直線的なのに対して、
豆電球は広い範囲に光が拡散します。
最近はLEDの指向性をうまく利用してミラーなどを用いて
車のヘッドライトに採用することも増えてきました。

 そもそもLEDの光の方が豆電球よりも直線的な光になるのか?
ですが、そもそもLEDと豆電球の発光する原理が異なります。
原理を説明し始めると長くなってしまうので、今回は省略しますが、
参考としてリンクを紹介しておきます。

LEDの発光原理 – Panasonic

豆電球の発光原理 – 消防研究センター

LEDと豆電球の消費電力

さて、もう一つの違うところ「消費電力」です。
この「消費電力」がマイコンボードで使うときのキーポイントです。

 消費電力が違うと言っても、具体的に違うのは、
光らせるために必要な電流値が大きく異なります。

 こちらをご覧ください。
左がLEDで、右側が豆電球です。
発光する部分のサイズだけ見ると、
そこまで差はないですよね?

左がLEDで右が豆電球

 ただ、光らせるための電流値が100倍近く差があるんです!びっくりですよね。
砲弾型のLEDが2mA程度で十分明るくなるのに対して、
豆電球のほうは、200mA程度流してあげないと光りません。

マイコンボードでなぜその差が効くのか?

 光らせるための電流値が、
LEDに比べて豆電球のほうが圧倒的に大きい。
ということは先ほどお話しましたが、
実際その差が何なのか?
マイコンボードの何に関係するのか?についてお話しておきます。

 まず、こちらのマイコンボードをご覧ください。

arduino-uno-r4-minima
Arduino UNO R4

 こちらは、2023年に発売されたArduino UNO R4というマイコンボードです。
Arduinoという名前をもしかしたら聞いたこともあるかもしれません。

 Arduinoとは、イタリアが発祥のマイコンボードです。
Arduinoが普及するまではマイコン単体と、
コンデンサ、抵抗、メモリなどすべて
自分で実装しないといけませんでした。

 そのパーツ選びや入手、実装までを
一手に引き受けて1つのボードにまとめてくれました。
そのボードがArduinoというブランド名になっています。

 他にもArduinoにはいくつも名前が違うものが存在しますが、
全てを紹介すると話が長くなってしまうので、
いったん話を戻します。

【理由】:制御できるピンには大電流が流せない。

 豆電球でLチカされない理由を発表します。
実はArduinoを含めた多くのマイコンボードは、
制御できるピンから流せる電流値が少ないのです。

 具体的にArduino UNO R4を例とすると、
制御ピン1つあたりから流せる電流値は8mAと決まっています。

pins-to-control
これが制御できるピン。穴に差し込むタイプのピン。

 豆電球を光らせるための電流値を思い出してほしいのですが、
200mA程度必要というお話をしました。
LEDの場合は、2mAもあれば光るともお話しましたよね?

 つまり、制御できるピンに直接接続して
点滅させられるのがLEDで、
豆電球は電流値が少なすぎて、制御ピンに直接つないでも
光らない。これが理由です。

 Arduino UNO R4が8mAしか流せないのがいけない。
と言われればそうでもあるのですが、
ただ、Arduino UNO R3(R4のひとつ前の型)でも
20mAしか流せません。

 ですから、マイコンボード全般の話として、制御するピンに
そのまま豆電球をつなげても光らない場合が多いということです。

今回のまとめ:Lチカに豆電球が使われないのは電流値が原因。

 今回は何気なくやっているLチカが、なぜ豆電球では行われないのか?
について真面目に解説してみました。

 同じ光る部品としては似たように見えますが、
中身は全くの別物で、流さないといけない電流も大きく差があります。

 では、豆電球はArduinoのようなマイコンボードでは
チカチカさせられないのか?というとそういうわけでもありません。
ある程度大きい電流をスイッチングしてあげることで、
豆電球もチカチカさせることは可能です。

 具体的には、MOSFETやトランジスタなどの
電子部品が必要になってしまいますが、
逆に言うと、その部品が1つあるだけでLEDと
同じような点滅を実現することは可能です。

 参考程度にMOSFETで豆電球を点滅させる方法について
こちらの記事で紹介しているので、気になったらご覧ください。

 他にも豆電球を点滅させる方法はいくらでもあります。
もし興味が出たら、電流をスイッチングさせる方法を調べてみるといいです。

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