最近の家庭やオフィスでは、Wi-Fiルーターが主流となり、有線LANポートがない環境も珍しくありません。特に賃貸住宅や一人暮らしの部屋では、壁のLANポートが使えず、Wi-Fiのみでネットワークを構築している方も多いでしょう。
そんな中で困るのが、NAS(ネットワークストレージ)や一部のテレビ、プリンターなど、有線LAN接続しか対応していない機器です。これらをWi-Fi環境で使いたいと思っても、直接接続する手段がなく、設置場所や使い勝手に制限が生じてしまいます。
今回はそんな 無線しかない環境でも、有線LANしか対応していない機器を使えるようにする方法をご紹介します。少しインターネットで検索すれば、専用品が出てきますが、ちょっと待ってください。もっと安く実現する方法があるんです。
有線LANにしか対応していない機器を、なるべく安くWi-Fi環境下で使う方法がわかる。
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専用品でも解決できるが…Buffalo製WI-UG-AC866は少し高価
いきなりですが、この問題を解決してくれるアイテムというのは、Buffaloから専用品が販売されています。その名も、「Wi-Fiアダプター」です。たとえば、Buffaloの「WI-UG-AC866」は、USB給電で動作し、有線LANポートしかない機器をWi-Fiに接続できる便利なアイテムです。
こちらのアイテムは現行品ですが、すでに生産が終了している旧モデルの「WLI-UTX-AG300」も機能としては同じです。市場在庫限りで若干値段が吊り上がっていますので、あまりこちらを購入する意味はなさそうです。
話を戻しますが、こちらの製品を使えば、やりたことが実現できるはずです。Buffaloの商品説明にある通り、このWi-Fiアダプターが無線を受信して、有線LANに変換してくれます。

ただ、こちらの製品、デメリットも存在します。「価格が高め」で、「選択肢も限られている」ところです。そこで注目したいのが、一般的な「Wi-Fi中継器(リピーター)」の活用です。実は、有線LANポート付きの中継器を使えば、同様の機能を安価に実現できるのです。
中継器を使えば、同じ機能が安く手に入る!
BuffaloのWi-Fiアダプターは、専用品だけあってコンパクトでデザインもなかなかいいですが、いかんせん値段がお高めです。記事執筆現在(2025年9月末)のAmazon価格で税込み6,280円となっています。結構良い値段しますよね。
もちろんお金がある場合や、専用品のほうが安心感がある。というのであればいいのですが、「同じ機能ならもっとコストを抑えたい。」というのが本音じゃないでしょうか?少なくともわたしはそうでした。
安く抑えるためにはWi-Fi中継器が最適
コストを抑えるために使えるのが、Wi-Fi中継器です。
Wi-Fiの中継器なんて買ってどうするんだ?と思いましたよね。Wi-Fiの中継器とは、その名の通り、親機の無線Lanから出てきた無線を一度受信して、その無線を再度飛ばす役割があります。
主な用途としては、広い部屋や、障害物の多い部屋にも無線を届ける役割で使われることが多いです。ですから、無線Lanのは発している電波がある程度出ていれば、スマホやPCで問題なく受信できるはずなので、あまり中継器というのは登場しないと思います。
どうしてWi-Fi中継器が出てくるの?
今回紹介するのは、中継器としての役割ではなく、「無線を有線に変換する機能」です。実例があったほうがわかりやすいため、わたしが購入して実際に使用中のTP-LinkのWi-Fi中継器の取り扱い説明書を載せておきます。

この取り扱い説明書からわかる通り、親機の無線を受信して、有線でTVやゲーム機、デスクトップPCと接続可能である内容が記載されています。つまり、これってWi-Fiアダプタと同じ機能ですよね!
しかもこの中継器のすごいところは、値段がかなり抑えられているところです。わたしが購入したのはAmazonのセール期間中ではありましたが、セール当時(2025年9月頭)で、税込み価格2,000円を切っていました。
BuffaloのWi-Fiアダプタが税込み6,000円Overで、このRE330が税込み2,000円以下なので、なんと1/3以下の値段で同じ機能が実現できてしまうわけです!!驚きですよね。
実際の使用感:TP-Link RE330は簡単な設定だけで即利用可能
わたしが今回導入したのは、先ほどもご紹介しましたが、TP-Link製の「RE330」というWi-Fi中継器です。この機種は、無線の規格は5GHz/2.4GHz両対応で、有線LANポートを1つ搭載しています。通常は中継器として使う製品ですが、側面にある有線LANポートを使うことで、中継器で受信したWi-Fiの信号を有線で通信できるようになります。

中継器として親機のWi-Fiルーターに接続する必要があるので、取扱説明書に従って設定する必要はあります。その設定の後は、有線接続に関しては特別な設定は不要でした。
取扱説明書も丁寧に記載されていますし、PCでもスマホアプリでも設定できますから、だれでも簡単に設定できると思います。その設定までできてしまえば、あとは有線LANで機器と接続するだけでOKです。わたしは有線LANにしか対応していないNASを接続しています。
接続構成の例
今回ご紹介した内容の構成をおさらいしておきましょう。無線を飛ばす親機と、Wi-Fi中継器がつながり、そこから有線で機器に接続しています。

今回試してはいませんが、LANのHUBを追加することで、複数台の有線LANのみに対応した機器につなげられるかもしれません。これはご自身で試してみてください。
他の機器にも応用可能:テレビ・プリンター・ゲーム機など
繰り返しにはなりますが、今回ご紹介した内容は、NASに限らず、以下のような有線LANでしか接続できない機器にも応用可能です。
- 有線LANのみ対応のテレビ
- ネットワークプリンター
- 古いゲーム機(PS3など)
- IPカメラや業務用機器
特にテレビやプリンターは、設置場所が限られていることが多く、Wi-Fi中継器を使うことで自由度が大きく向上します。
Wi-Fi中継器を使うメリットと注意点
最後にWi-Fi中継器を使用することのメリットと注意点についてまとめておきます。コストは非常に魅力的ですが、一部Wi-Fiアダプタのほうが優れいているところもありますので、よく検討してみてください。
Wi-Fi中継器を使うメリット
- Wi-Fiアダプタに比べて、安価に導入可能(中継器は2,000〜4,000円程度)。
- 設定が簡単、RE330のように有線接続に関しての設定が不要な機種もある。
- 中継器としての機能も併用できる。
Wi-Fi中継器を使う注意点
- 中継器の性能によって通信速度が制限される場合がある。
- 中継器の設置場所によって電波強度が左右される。
- 一部の中継器はそもそも有線LANポートが無かったり、有線接続の機能が無い場合もある。
購入前には、必ず「有線LANポート付き」「有線接続可能」などの仕様を確認しましょう。
まとめ:技術的な工夫で快適なネットワーク環境を
今回は、高価なWi-Fiアダプタを使わずとも、Wi-Fi中継器を活用することで、有線LAN専用機器を無線LAN環境で使う方法をご紹介しました。Buffaloの専用製品も便利ですが、コストを抑えたい方や既に中継器を持っている方には、非常に有効な選択肢となると思います。
- 有線接続のみ可能な機器を無線LAN環境下で使いたいなら、Wi-Fi中継器が安くてお得。





